クハ68にも歴史あり

409_3今日もKD先生の作品の続きです。昨日のクモハ51069の相棒になっているのは、3扉のクハ68409。これまた、かなり面白い電車です。ご存知の通り、オリジナルのクハ68は半流のみで平妻は存在せず、こいつの出自は平妻クハ55改のクハ68064。クハ55をクロスシート化してクハ68の仲間入りをしていますが、飯田線らしいのは奇数番号なのに偶数向きというところ。なんだかんだで大変なことになってしまっていた省形電車末期が好きなら嬉しくなってしまうような電車です。

この車輌、実は飯田線の歴史に残る3扉車です。昭和36年に後の日車となった豊川分工場で便所取付が行われてから転入しています。クモハ51069と同じ時期ですが、これは飯田線としては初の409_13扉クロスシート車でした。昭和40年代以降になると飯田線の主役となった3扉クロスシート車ですが、飯田線に入りだした時期は意外に遅かったのですね。便所取付の際に側板の窓は塞がられることなく、曇りガラスとなっていますが、妻板はこの通りメクラになっています。その後、便所取付車は400番代へ改番され、この車輌も昭和43年に68409となります。だけど元祖・便所付き3扉車なのに、若い番号じゃなかったのはなんででしょう。ちょっと調べたくなる話です。

さて、飯田線の電車は2枚幌が標準。この点で戦後の関東の影響を受けている印象ですが、飯田線らしく、多くの車輌は幌枠の奥行きが長409_2く窓のついた静鉄形に改造されていました。とはいえ転入前の状態を保ったままのものもあり、クハ68409も大鉄形の1枚幌の幌枠に幌留め用のフックがついています。模型だと引っかけて壊しちゃいそうで要・取り扱い注意。運転席窓はHゴム化され、写真と反対側の乗務員扉は静鉄形になるなど、後天的な変化が楽しめるのも飯田線の愉快なところであります。